自己破産は一番ハイリスク・ハイリターンな方法

 

自己破産とは債務整理と呼ばれる手続きの中でも一番ハイリスク・ハイリターンな方法です。
その先10年はローンを組めないことを条件に、今ある全ての借金を帳消しにする手続きで、まさに現代の徳政令といえます。

 

この全ての借金というのは大袈裟ではなく、本当に全て無くなります。
当然揉めるでしょうが、知り合い同士の口約束で借りた借金も支払い義務は「法的」にはありません。

 

ただしこれは自己破産が成立してからの話です。
昔より基準が厳しくなっているのもあり、あまりにも自分勝手な借金は自己破産の申請が通らない場合があります。

 

ギャンブル及び浪費が原因の借金
投資で失敗した借金
返済が不能だと分かっていてした借金(詐欺紛いの借金)

 

このうちギャンブルでの借金は、弁護士や司法書士の方の腕次第です。
要するにギャンブルで作った借金だとバレなければいい話であり、また殆どの方もギャンブルで借金を抱えたとは言いません。
他の理由を上手く作って、自己破産に持っていく事になります。

 

次に投資ですがこれは正直厳しいです。
記録を辿れば、どのように売買して結果がどうなったかが全て分かってしまう為、帳消しにもできない返せないという状態になりがちなのが投資の失敗です。
あまり報道されませんが、自殺の原因の何割かは投資の失敗であるのも事実です。

 

最後の返せないのに借りた借金は、どちらかというと騙し取ったという際に適用されます。
損害賠償を払わない、脱税した、養育費を払わなかった等がこれにあたります。
つまり自己破産以前に犯罪であり、規模によっては詐欺罪等でそのまま逮捕となるようなパターンです。

 

自己破産が、全ての借金を帳消しにしてくれるのは間違いではありません。
正確に言えば、帳消しにできない借金を抱えている方は自己破産できないのです。

 

 

自己破産の費用ってどの位?

 

お金が返せないから自己破産をするのに、自己破産するのにもお金は掛かります。
悲しい現実ではありますが、割と融通が利くのでそれほど悲観することはありません。
後払いOKの事務所も多いですし、必要経費だけの支払いで弁護士・司法書士事務所へ払う分は分割で支払う形が殆どです。

 

個人の例でいくと、大体25〜35万円前後が自己破産に必要な費用になります。
結構高いのですが、自己破産をする人にとってはそれ以上確実に借金があるはずなので、プラスマイナスの問題です。

 

今はもうギリギリのラインなので殆どありませんが、昔は自己破産の原因は消費者金融の借金がメインでした。
ここにはグレーゾーン金利前の支払いが絡んでいて、かなりの確率で過払い金が発生していました。
人によっては過払い金で戻ってきた分で自己破産費用が支払えて、さらに手元に10万円単位のお金が残るなんて例も珍しくなかったのです。
自己破産したのに儲かったという特殊な例が発生したのが、ここ10年間の過払い金バブルなのです。

 

基本的には、あまり費用を気にせずにまずは相談しましょう。
30万円前後の費用が払えないから、それ以上にある借金を払い続けるしかないというのもおかしな話です。
借金が無くなってしまえば選択肢は増えるので、どうにもならなくなったら無理せず自己破産の手続きをしてください。

 

 

 

自己破産のデメリット・メリットとは

 

メリット

 

借金の帳消しです。
法的に借金・ローンとして扱われているもの全ての負債が帳消しになり、まさに人生やり直しの機会が貰える制度といっても過言ではありません。

 

また精神的にですが、自己破産成立後に自分がどれだけ追い詰められていたのかが自覚できます。
借金でそれどころではなかった小さな出来事にも目を向けることができるようになり、重圧から開放された感覚はそれまでの借金が重ければ重いほど大きなものになるでしょう。

 

 

デメリット

 

10年間はローンが組めません。
このローンというのは、分割払い全てに適用されるので現金一括払い以外ができなくなるというのが正しいところでしょうか。

 

消費者金融の利用に関しては、大手は10年経っても利用できません。
法的にはもう大丈夫と判断されていますが、審査に通るかどうかは別問題です。
中堅消費者金融であれば、企業によっては融資してくれるところもあります。

 

 

個人的な感覚ですが、債務整理の中でも自己破産はメリットの方が大きいと思います。
自己破産の場合は、借金総額がいくらであっても帳消しになります。
それに対するデメリットが10年間のローン禁止なのですから、正直デメリットといえる程ではありません。

 

法律は時代に沿って変わっていきますが、変えるのに相当な手間が掛かるので時代には追いついていません。
故にこんな法律があってもいいのか?と思うことも多いのですが、ありがたく利用させてもらいましょう。
法律は弱者の味方ではなく、法律を知っている人の味方です。

 

 

 

自己破産すると住宅ローンってどうなるの?

 

矛盾したタイトルではあるのですが、自己破産における唯一の壁が住宅ローンです。
自己破産は住宅ローンがある間は申請ができないので、何かしらの手段を持って持ち家を手放さなければいけません。

 

この場合、殆どは捨て値レベルで住宅を売りに出して、買い手が付くのを待つことになります。
この間はまさに地獄で、売れなければ自己破産に進めないのに、地域や環境によってはいくら値を下げても売れないという事態に陥る可能性があります。
実際そんな状態になっている方も多く、特に今は住宅を買おうという人が減っているので中々自己破産に進めずに苦しんでいるというのが現実です。

 

また、捨て値とはいえある程度取り戻さなければいけないので、常識外の値段を付けるわけにもいきません。
故に土地の価値を考えたギリギリの値段を設定するのですが、それはあくまでその家が欲しい人がいることが前提です。
そんな場所の家はいらないと思われてしまうと、売れずにいつまでも自己破産の手続きに進めません。

 

加えてローンを組んだ銀行側は自己破産されたくないので、ローンプランを見直して何度も考えなおすように説得にきます。
しかし自己破産まで追い詰められている時点で、原因は住宅ローンだけではありません。
大体は銀行側の説得は無駄に終わり、家を手放す結果になっています。
というより、手放せるならまだマシです。

 

はじめから自己破産を人生設計に考える人はいないとは思いますが、持ち家というのは金銭的メリットだけを見ると実は損する買い物です。
マイホームを夢見る方も当然多いとは思うのですが、購入前には買おうと思っている土地の価値やその他のリスクはしっかり調べた上で決断してください。